Japanese
English
症例報告
老人性血管腫の皮膚生検が診断に有用であった血管内大細胞型B細胞リンパ腫の1例
A case of intravascular large B-cell lymphoma diagnosed by biopsy from senile hemangioma
池田 彩
1
,
大島 衣里子
1
,
宮本 麻美
1
,
永松 麻紀
1
,
宮崎 明子
1
,
小澤 健太郎
1
,
田所 丈嗣
1
,
詫間 智英子
2
,
玄 富翰
2
Aya IKEDA
1
,
Eriko OHSHIMA
1
,
Asami MIYAMOTO
1
,
Maki NAGAMATSU
1
,
Akiko MIYAZAKI
1
,
Kentaro OZAWA
1
,
Taketsugu TADOKORO
1
,
Chieko TAKUMA
2
,
Boohan HYUN
2
1独立行政法人国立病院機構大阪医療センター皮膚科
2独立行政法人国立病院機構大阪医療センター脳卒中内科
1Department of Dermatology, National Hospital Organization Osaka National Hospital, Osaka, Japan
2Department of Cerebrovascular Disease, National Hospital Organization Osaka National Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
血管内大細胞型B細胞リンパ腫
,
ランダム皮膚生検
,
老人性血管腫
Keyword:
血管内大細胞型B細胞リンパ腫
,
ランダム皮膚生検
,
老人性血管腫
pp.792-796
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103766
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要約 80歳,女性.2011年6月下旬からふらつきを自覚し急速に進行した.頭部MRIにて両側大脳に多発性の高信号域を認め,血液検査にて可溶性IL-2レセプター3,220U/mlとLDH 1,024IU/lの高値を示したことから血管内リンパ腫を疑われ,同年8月にランダム皮膚生検目的に当科を紹介された.両腹部,前腕,大腿の4か所の無疹部の生検では腫瘍細胞は認めず,両腹部,前腕の3か所の老人性血管腫からの生検で,2か所において血管内に異型リンパ球を認めた.異型リンパ球はCD20陽性で,血管内大細胞型B細胞リンパ腫と診断した.これまでにランダム皮膚生検の有用性は報告されているが,老人性血管腫の生検は採取すべき部位が明確で,陽性率が比較的高く,確定診断につながる可能性がある.本疾患の診断には老人性血管腫の生検も有用であると考えられる.
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