Japanese
English
症例
手掌に紅斑を伴ったツツガムシ病の1例
Scrub typhus with erythema on the palms
江﨑 諒
1
,
岩平 紘佳
1
,
吉崎 仁胤
1
,
村田 洋三
1
Ryo EZAKI
1
,
Hiroka IWAHIRA
1
,
Yoshitsugu YOSHIZAKI
1
,
Yozo MURATA
1
1兵庫県立淡路医療センター,皮膚科(主任:吉崎仁胤部長)
キーワード:
ツツガムシ病
,
日本紅斑熱
,
手掌
Keyword:
ツツガムシ病
,
日本紅斑熱
,
手掌
pp.1575-1579
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003493
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66歳,男性。山によく入る生活をしており,初診4~5日前より発熱,刺し口,体幹四肢の紅斑がみられた。手掌に紅斑を認め,リンパ節腫脹はないこと,当該地域でのツツガムシ病と日本紅斑熱の発生状況から,日本紅斑熱をより強く疑って治療を開始したが,間接免疫ペルオキシダーゼ法でツツガムシ病と診断した。治療としてはミノサイクリン塩酸塩を点滴で7日間,内服で7日間投与して治癒した。ツツガムシ病で手掌に紅斑を伴うことは非常にまれであり,日本紅斑熱との鑑別が困難であった。その他の臨床所見についてもツツガムシ病と日本紅斑熱で一定の傾向はあるが,完全な鑑別は難しく注意が必要であると考えられた。
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