Japanese
English
症例
初診から12年の経過を経て汎発型多発性グロムス腫瘍の診断に至った1例
Generalized multiple glomus tumor diagnosed twelve years after the first visit
林 航
1
,
足立 晃正
1
,
吉岡 勇輔
1
,
沢田 泰之
1
Wataru HAYASHI
1
,
Akimasa ADACHI
1
,
Yusuke YOSHIOKA
1
,
Yasuyuki SAWADA
1
1東京都立墨東病院,皮膚科(主任:沢田泰之部長)
キーワード:
汎発型多発性グロムス腫瘍
,
glomangioma
Keyword:
汎発型多発性グロムス腫瘍
,
glomangioma
pp.1520-1523
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004810
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31歳,女性。2009年,左前腕皮下腫瘤を切除した。病理組織学的検査で動静脈の蛇行,癒合所見があり動静脈血管腫と診断した。2020年,同部位の再発,また両上肢に多発する皮下結節を主訴に当科を再度受診し,右前腕の皮下結節を切除した。病理組織像ではグロムス細胞の増生を認め,免疫組織化学染色では腫瘍細胞でSMA陽性でありグロムス腫瘍と診断した。以前の腫瘍に免疫組織化学染色を追加したところ,同様にSMA陽性でありグロムス腫瘍の診断に至った。残りすべての結節を切除し,いずれもグロムス腫瘍であり,汎発型多発性グロムス腫瘍と診断した。本症は,まれではあるが悪性転化や転移の可能性が指摘されており,慎重な経過観察が必要となる。
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