Japanese
English
症例報告
多発性グロムス腫瘍の1例
A case of multiple glomus tumor
牧 万里子
1
,
富山 幹
1
,
竹下 芳裕
1
,
川口 博史
1
Mariko MAKI
1
,
Miki TOMIYAMA
1
,
Yoshihiro TAKESHITA
1
,
Hiroshi KAWAGUCHI
1
1国立相模原病院皮膚科
1Department of Dermatology, National Sagamihara Hospital
キーワード:
多発性グロムス腫瘍
,
glomangioma
,
glomangiomyoma
Keyword:
多発性グロムス腫瘍
,
glomangioma
,
glomangiomyoma
pp.854-856
発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904092
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25歳.男性.小学生の頃に左下腿後面に径10mm程の青紫色結節が出現し,徐々に大腿,前胸部,背部,上腕に多数増加した.個々の皮疹は圧痛をわずかに認めるが自発痛はなかった.組織学的には,被膜を持たない結節の病変部の中央に大小不規則に拡張した血管腔を認め,その周囲には好酸性の細胞質と類円形の核を持つグロムス細胞が多数認められた.免疫組織化学染色ではα—smooth muscle actinが腫瘍細胞で弱く,周囲の筋組織で強く染色され,CD34は血管内皮細胞で陽性だったが腫瘍細胞は陰性であった.腫瘍塊の周囲ではS−100に陽性の神経線維が認められた.自験例は腫瘍細胞の周辺に平滑筋が多く認められ,Enzingerによる分類のglomangiomyomaに近いものと考えられた.
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