Japanese
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特集 細菌感染症
パスツレラ感染を契機に発症した壊死性筋膜炎の1例
Necrotizing fasciitis caused by Pasteurella multocida infection
大澤 絢香
1
,
梅澤 慶紀
2
,
福地 修
1
Ayaka OSAWA
1
,
Yoshinori UMEZAWA
2
,
Osamu FUKUCHI
1
1厚木市立病院,皮膚科
2東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座,教授
キーワード:
パスツレラ感染症
,
Pasteurella multocida
,
壊死性筋膜炎
,
ネコ
,
蜂窩織炎
Keyword:
パスツレラ感染症
,
Pasteurella multocida
,
壊死性筋膜炎
,
ネコ
,
蜂窩織炎
pp.1449-1452
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004790
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37歳,男性。5日前から右下腿の発赤,疼痛を自覚しその後大腿まで紅斑が拡大したため受診した。血液検査では白血球増多,CRP,ASOの上昇がみられ,CTでは右下腿~足背の筋膜から脂肪織深層に高吸収域が確認できた。右足背の切開時に大量の膿を混じる滲出液がみられた。創部培養にてPasteurella multocidaのみ検出された。これらの所見から同菌の感染を契機に発症した壊死性筋膜炎と考えた。パスツレラ感染症はイヌやネコによる傷で発症し,ときに蜂窩織炎や骨髄炎などを発症する。自験例のように壊死性筋膜炎を発症した報告例は少数であった。
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