Japanese
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特集 細菌感染症
ネコ咬傷後に生じた壊死性筋膜炎の1例
Necrotizing fasciitis occurring after a cat bite
比畄間 佳奈
1
,
菅原 依理子
1
,
越後貫 慧
1
,
佐藤 勘治
1
Kana HIRUMA
1
,
Yoriko SUGAWARA
1
,
Kei OGONUKI
1
,
Kanji SATO
1
1横浜労災病院,皮膚科(主任:佐藤勘治部長)
キーワード:
ネコ咬傷
,
壊死性筋膜炎
,
高気圧酸素治療
,
Pasteurella multocida
Keyword:
ネコ咬傷
,
壊死性筋膜炎
,
高気圧酸素治療
,
Pasteurella multocida
pp.1445-1448
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004789
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67歳,男性。飼いネコに右示指を咬まれ,翌日より抗菌薬内服を開始したが2日後に増悪した。右手背から前腕に紅斑,熱感,圧痛,腫脹があり,試験切開で咬傷部の示指から多量の排膿,手背部では皮下組織と筋膜が容易に剝離でき,壊死性筋膜炎と診断した。即日デブリードマンと洗浄,抗菌薬を開始し一旦は改善傾向であったが,入院8日目から炎症の所見が拡大した。追加切開はせず抗菌薬の変更と高気圧酸素治療にて改善させることができた。ネコ咬傷は早期に感染が成立し抗菌薬を投与していても重症化することがあるため早めに経過観察することが大切であり,高気圧酸素治療は壊死性筋膜炎のどの時期においても有効な治療の選択肢になり得る。
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