特集 こんなところも!“ちょいあて”エコー—POCUSお役立ちTips!
【@救急】
❽皮膚軟部感染症×エコー—蜂窩織炎と膿瘍、壊死性筋膜炎
官澤 洋平
1
1明石医療センター 総合内科
キーワード:
蜂窩織炎
,
皮下膿瘍
,
壊死性筋膜炎
,
STAFF
,
SEFE
Keyword:
蜂窩織炎
,
皮下膿瘍
,
壊死性筋膜炎
,
STAFF
,
SEFE
pp.951-954
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203850
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皮膚軟部感染症
皮膚軟部感染症は、単純な蜂窩織炎から壊死性筋膜炎に及ぶさまざまな疾患の集まりである。蜂窩織炎の30%は誤診であるという報告もあり1)、皮膚軟部感染症の診断は一筋縄にはいかない。診断エラーは、不必要な抗菌薬投与などの医療曝露や、介入が必要な病変や重篤な疾患の見逃しによる致死的な経過となってしまうこともある。
皮膚軟部感染症を考えるうえで、皮膚軟部組織の解剖についての理解が、疾患の臨床像やエコーを含めた画像診断のために重要である(図1)2)。頻度が高い蜂窩織炎は、皮下脂肪を主座とする感染症である。一般的には非侵襲的な治療(抗菌薬・安静・アイシング)で治癒するが、切開排膿やドレナージが必要となる皮下膿瘍を見逃さないことが大切である。
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