Japanese
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特集 薬疹
透析患者に生じたイオジキサノールによる多発性固定薬疹の1例
Multiple fixed drug eruption caused by iodixanol in a patient undergoing hemodialysis
石合 誠
1
,
髙田 麻由実
1
,
野々山 翔子
1
,
岡本 奈都子
1
,
田邉 洋
1
Makoto ISHIAI
1
,
Mayumi TAKATA
1
,
Shoko NONOYAMA
1
,
Natsuko OKAMOTO
1
,
Hiroshi TANABE
1
1天理よろづ相談所病院,皮膚科(主任:田邉 洋部長)
キーワード:
造影剤
,
多発性固定薬疹
,
透析
,
交差反応
Keyword:
造影剤
,
多発性固定薬疹
,
透析
,
交差反応
pp.1323-1326
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004741
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73歳,男性。糖尿病性腎不全のため50歳時より維持透析中であった。2022年8月にイオヘキソール(オムニパーク®)を使用して心臓カテーテル検査を施行後,翌日に両手掌に水疱が出現した。同年10月にイオジキサノール(ビジパーク®)を使用してカテーテル治療を施行後,翌日に両手掌に水疱と,口唇や陰部にびらんが出現した。造影剤投与後に同一部位に皮疹を認めたため多発性固定薬疹と診断した。本邦における非イオン性ヨード造影剤による多発性固定薬疹の報告はモノマー型のみであり,ダイマー型による報告は初めてである。また,モノマー型とダイマー型造影剤とで交差感作が生じうるため,本症診断後の造影剤の選択と使用には注意が必要である。
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