閉鎖貼布試験とRepeated Open Application Testにより診断したアリルイソプロピルアセチル尿素による固定薬疹の2例

Two cases of fixed drug eruptions caused by allylisopropylacetylurea diagnosed by closed patch test and repeated open application test

症例1：39歳，女性。ロキソニン^® Sプレミアム内服4時間後に下口唇，肩，胸，前腕，腰部に皮疹が出現した。閉鎖貼布試験を施行し，皮疹部でアリルイソプロピルアセチル尿素（AIAU）10％が陽性であった。症例2：23歳，男性。バファリン^®プレミアム内服後に口唇と外陰部に腫脹，水疱，びらんが出現した。AIAU 1％でrepeated open application testを施行し陽性であった。AIAUは本邦における固定薬疹のなかでもっとも頻度が高いが，反復投与により重症薬疹を発症する例もある。海外ではすでに販売中止となっており，本邦におけるover-the-counterでのAIAU使用規制について検討する必要がある。