Japanese
English
症例
粘膜疹を伴ったアリルイソプロピルアセチル尿素による多発性固定薬疹の1例
Multiple fixed drug eruption due to AIAU(allylisopropylacetylurea)with mucosal ulcerations
吉田 舞
1
,
山下 裕子
1
,
水野 真希
1
,
藤本 和久
1
,
安齋 眞一
2
,
船坂 陽子
1
,
佐伯 秀久
1
Mai YOSHIDA
1
,
Hiroko YAMASHITA
1
,
Maki MIZUNO
1
,
Kazuhisa FUJIMOTO
1
,
Shin-ichi ANSAI
2
,
Yoko FUNASAKA
1
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学付属病院,皮膚科(主任:佐伯秀久教授)
2日本医科大学武蔵小杉病院,皮膚科
キーワード:
多発性固定薬疹
,
アリルイソプロピルアセチル尿素
,
イブプロフェン
Keyword:
多発性固定薬疹
,
アリルイソプロピルアセチル尿素
,
イブプロフェン
pp.469-472
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004510
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58歳,女性。3年前より両膝に皮疹の出現を繰り返していた。5日前,頭痛に対しバファリンプレミアムを内服した。同日夜から両膝に強い瘙痒を伴う紅斑が多発したため,翌日よりロキソニン®に変更し,2日前より肛門周囲と口腔内にびらんが出現した。スクラッチパッチテストでバファリンプレミアムとその成分のアリルイソプロピルアセチル尿素が陽性であり,同薬剤による固定薬疹と診断した。固定薬疹は原因薬剤の投与により,繰り返し同一部位に皮疹を生ずる薬疹であり,近年,原因薬剤はアリルイソプロピルアセチル尿素がもっとも多く,市販薬に広く用いられている。患者は市販薬が原因と自覚していないことがあり,原因薬剤の反復摂取で重症化する症例があるため,早期発見に努めることが重要である。
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