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特集 薬疹・薬物障害
透析患者にみられた非イオン性ヨード造影剤による多発性固定薬疹の1例
Multiple Fixed Drug Eruption Caused by a Nonionic Contrast Medium in a Patient with Hemodialysis
伊藤 有美
1
,
吉井 優太
1
,
河村 実穂
1
,
鶴見 由季
1
,
田中 義人
1
,
稲坂 優
1
,
小寺 雅也
1
Yumi ITO
1
,
Yuta YOSHII
1
,
Miho KOUMURA
1
,
Yuki TSURUMI
1
,
Yoshihito TANAKA
1
,
Yu INASAKA
1
,
Masanari KODERA
1
1独立行政法人地域医療機能推進機構中京病院,皮膚科(主任:小寺雅也部長)
キーワード:
多発性固定薬疹
,
非イオン性ヨード造影剤
,
慢性腎不全
,
透析
,
口腔粘膜疹
Keyword:
多発性固定薬疹
,
非イオン性ヨード造影剤
,
慢性腎不全
,
透析
,
口腔粘膜疹
pp.47-52
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000515
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54歳,女性。糖尿病性腎症で11年前から維持透析中。狭心症,閉塞性動脈硬化症に対してイオパミドールおよびイオジキサノールで造影検査を施行した。検査前にステロイド投与,検査後に透析を行ったが,口唇,口腔内,四肢・体幹に紅斑,水疱が出現した。過去にもイオパミドール投与後に同様の症状を反復していた。当初はStevens-Johnson症候群を疑ったが,病歴や経過などから多発性固定薬疹と診断した。造影剤のパッチテストは皮疹部,無疹部とも陰性。自験例を含めた非イオン性ヨード造影剤による多発性固定薬疹の国内報告22例中18例が維持透析中の患者で,造影剤排泄遅延や合併症による頻回な造影剤投与により感作が成立しやすいと考えられる。
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