Japanese
English
症例
Mohsペーストを用いて治療した基底細胞癌の1例
Basal cell carcinoma treated with Mohs paste
越田 杏菜
1
,
伊與部 怜奈
1
,
西島 千博
1
,
稲沖 真
1
Anna KOSHIDA
1
,
Reina IYOBE
1
,
Chihiro NISHIJIMA
1
,
Makoto INAOKI
1
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
キーワード:
基底細胞癌
,
結節・潰瘍型
,
Mohsペースト
,
姑息的治療
Keyword:
基底細胞癌
,
結節・潰瘍型
,
Mohsペースト
,
姑息的治療
pp.1273-1276
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004720
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76歳,男性。非小細胞肺癌と多発膵管癌の化学療法後で無治療経過観察中であった。1年前から左鼻翼外側の腫瘍が増大した。初診時20×13mmの黒色ないし淡紅色の腫瘤があり生検で基底細胞癌と診断した。拡大切除術を提案したが同意が得られなかったのでMohsペースト塗布による姑息的治療を施行した。処置を5~9日間隔で8回行い,腫瘍はほぼ脱落した。治療終了1年後に臨床的に再発はない。Mohsペーストは皮膚癌を固定して削り取り完全に摘除する治療や,手術不能な皮膚癌の表面を固定して患者の生活の質を改善する緩和治療のために使用されている。自験例の経験からMohsペースト外用により腫瘍を除去し略治させうる可能性が示唆された。
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