Japanese
English
症例
色素性母斑に近接して生じた鼻背部の微小基底細胞癌例
Small basal cell carcinoma closely adjacent to nevus pigmentosus
前田 学
1
,
阿南 隆
2
Manabu MAEDA
1
,
Takashi ANAN
2
1八幡病院,皮膚科,郡上市
2札幌皮膚病理診断科,札幌市
キーワード:
基底細胞癌
,
微小
,
鼻翼
,
色素性母斑
Keyword:
基底細胞癌
,
微小
,
鼻翼
,
色素性母斑
pp.1269-1272
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004719
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59歳,女性。幼少時より左鼻孔部に色素性母斑が出現し,数カ月前よりその近傍の鼻翼部に色素性病変が生じたため,初診した。左鼻翼部の鼻孔周辺部に色素沈着を伴う小結節と,2~3mm上方に径2~3mmの同様な小結節がみられ,後者のダーモスコピーでは多発性青灰色小球と樹枝状の血管が散見されたため,基底細胞癌を疑い,生検ブレードで全摘生検を施行した。病理組織で充実型基底細胞癌と診断し,径5mmトレパンで再摘出したが,瘢痕のみで腫瘍の残存はなかった。本邦では,これまで径2mm以下の基底細胞癌について9例の報告がある。色素性母斑に近接して発症する微小な本症には留意する必要がある。
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