Japanese
English
症例
マイコプラズマ肺炎患者に生じた多形紅斑重症型の1例
Mycoplasma pneumoniae-induced erythema multiforme major
伊與部 怜奈
1
,
西島 千博
1
,
稲沖 真
1
,
新屋 智之
2
Reina IYOBE
1
,
Chihiro NISHIJIMA
1
,
Makoto INAOKI
1
,
Tomoyuki ARAYA
2
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
2同,呼吸器内科
キーワード:
マイコプラズマ肺炎
,
多形紅斑
,
粘膜疹
,
マイコプラズマ抗体価
Keyword:
マイコプラズマ肺炎
,
多形紅斑
,
粘膜疹
,
マイコプラズマ抗体価
pp.187-190
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004409
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27歳,女性。3日前から発熱と咳を生じ,胸部X線像で浸潤影があった。2日前から掌蹠に紅斑が出現し,全身へ拡大した。初診時,顔面,体幹,四肢に浮腫性紅斑が散在し,標的状紅斑もみられた。下口唇にはびらんがみられた。紅斑の生検標本で表皮真皮境界部の液状変性と壊死した角化細胞を認めた。入院後のマイコプラズマ抗体価が320倍で,マイコプラズマ肺炎に伴う多形紅斑重症型と診断した。アンピシリン・スルバクタム点滴およびレボフロキサシンとプレドニゾロンの内服で肺炎と皮膚症状は軽快した。本邦例ではマイコプラズマ感染症に伴う皮膚粘膜病変は多彩だが多形紅斑がやや多い。海外では粘膜疹の合併率が高いとされる。治療では適切な抗菌薬の使用が重要である。
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