Japanese
English
症例
高度な末梢循環不全をきたした海洋生物刺症の1例
Marine life sting resulting in severe digital ischaemia
松本 紗良
1
,
三宅 美帆
1
,
小林 忠弘
1
,
前田 進太郎
1
,
濱口 儒人
1
,
松下 貴史
1
Sara MATSUMOTO
1
,
Miho MIYAKE
1
,
Tadahiro KOBAYASHI
1
,
Shintaro MAEDA
1
,
Yasuhito HAMAGUCHI
1
,
Takashi MATSUSHITA
1
1金沢大学附属病院,皮膚科学教室(主任:松下貴史教授)
キーワード:
海洋生物刺症
,
末梢循環不全
,
クラゲ
,
イソギンチャク
Keyword:
海洋生物刺症
,
末梢循環不全
,
クラゲ
,
イソギンチャク
pp.1438-1442
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003450
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49歳,女性。初診3日前にベトナムでダイビング中に右前腕と右膝を海洋生物に刺傷された。刺傷部に加え,初診前日より同側の右中指~小指に色調不良と疼痛が出現した。上肢動脈造影CT検査にて右橈骨・尺骨動脈の狭窄および皮膚灌流圧測定検査にて右手指の血流低下を認めた。クラゲやイソギンチャクなどの刺胞動物刺傷および毒素による末梢動脈の攣縮・狭窄を考え,血管拡張薬と抗凝固薬・抗血小板薬の投与を行った。手指の血流は改善し,壊死に至らず軽快した。刺胞動物刺傷においては,遅発性に末梢循環不全が生じる可能性についても念頭に置く必要がある。
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