Japanese
English
症例
臀部に生じたDendritic Cell Neurofibroma with Pseudorosettesの1例
Dendritic cell neurofibroma with pseudorosettes on the left buttock
加古 志織
1
,
澤田 啓生
1
Shiori KAKO
1
,
Hiroo SAWADA
1
1名古屋市立大学医学部附属西部医療センター,皮膚科(主任:澤田啓生教授)
キーワード:
偽ロゼットを伴う樹状細胞神経線維腫
,
神経線維腫
,
末梢神経鞘腫瘍
,
臀部
Keyword:
偽ロゼットを伴う樹状細胞神経線維腫
,
神経線維腫
,
末梢神経鞘腫瘍
,
臀部
pp.775-778
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004610
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59歳,男性。臀裂部に結節を認め,摘出術を施行した。病理組織像にて真皮内に境界明瞭な結節を多数認め,小型な核をもつⅠ型細胞と,大型な核をもつⅡ型細胞,線維の増生がみられた。結節内では,Ⅱ型細胞の周りをⅠ型細胞が取り囲むように配列したpseudorosettesを形成しており,Ⅱ型細胞からは多数の樹状突起が密なネットワークを形成していた。免疫染色ではⅠ型・Ⅱ型細胞で核,細胞質がS–100蛋白陽性であった。これらの結果よりdendritic cell neurofibroma with pseudorosettesと診断した。本症はまれであり,神経線維腫などが鑑別にあげられるため切除に至っていない場合や見過ごされている可能性がある。末梢神経鞘腫瘍の1つとして本症を認識し,特徴的な病理像と免疫染色にて正しく鑑別することが重要である。
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