Japanese
English
特集 水疱症
気管挿管を要する喉頭浮腫を生じた水疱性類天疱瘡の1例
Bullous pemphigoid with laryngeal edema necessitating tracheal intubation
土居 千晃
1
,
松立 吉弘
1
,
岡﨑 秀規
1
,
定本 靖司
1
Chiaki DOI
1
,
Yoshihiro MATSUDATE
1
,
Hidenori OKAZAKI
1
,
Yasushi SADAMOTO
1
1愛媛県立中央病院,皮膚科(主任:定本靖司総合診療センター長)
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
喉頭浮腫
,
血管性浮腫
,
気管挿管
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
喉頭浮腫
,
血管性浮腫
,
気管挿管
pp.1336-1340
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004101
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
85歳,女性。全身に緊満性水疱,紅斑が出現した。抗BP180抗体価の上昇,組織学的に表皮真皮境界部の液状変性,蛍光抗体直接法で表皮基底膜部にIgG,C3の線状沈着を認め,水疱性類天疱瘡と診断した。プレドニゾロン60mg/日内服により軽快傾向だったが,呼吸苦,SpO2低下を生じ,喉頭鏡で重篤な喉頭浮腫を認めたため緊急で気管挿管を行った。同日より開始していたサクビトリルバルサルタンの影響も疑い中止した。ステロイドの増量により症状は改善し抜管に至ったが,合併症により永眠された。水疱性類天疱瘡では,まれながら重篤な喉頭浮腫を生じることが報告されているが,自験例では薬剤性血管性浮腫の関与も考えられた。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.