Japanese
English
特集 乾癬
関節リウマチ患者に逆説的反応の乾癬様皮疹を呈した1例
Paradoxical psoriasiform reactions in a patient with rheumatoid arthritis
藤吉 りり子
1
,
石井 文人
1
,
嘉多山 絵理
1
,
日高 由紀子
2
,
名嘉眞 武國
1
Ririko FUJIYOSHI
1
,
Norito ISHII
1
,
Eri KATAYAMA
1
,
Yukiko HIDAKA
2
,
Takekuni NAKAMA
1
1久留米大学医学部,皮膚科学教室(主任:名嘉眞武國教授)
2久留米大学医療センター,リウマチ・膠原病内科
キーワード:
乾癬
,
関節リウマチ
,
抗TNF-α抗体
,
抗IL–6受容体抗体
,
逆説的反応
Keyword:
乾癬
,
関節リウマチ
,
抗TNF-α抗体
,
抗IL–6受容体抗体
,
逆説的反応
pp.557-560
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004540
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76歳,女性。関節リウマチに対し,初診の約3カ月前よりゴリムマブを月に1回施行し,計3回の投与歴があった。初診の1カ月前より下腿に鱗屑を伴う紅斑が出現し,体幹や四肢に多発してきた。皮膚生検でpsoriasiform dermatitisの所見であり,抗TNF-α阻害薬による逆説的反応と考え,同剤を中止しカルシポトリオール水和物/ベタメタゾンジプロピオン酸エステル配合軟膏の外用にて皮疹は軽快した。その後,関節リウマチに対してトシリズマブ治療を開始し,1カ月後に同様の落屑性紅斑が出現した。同剤の逆説的反応として乾癬様皮疹が再燃したと考え,トシリズマブを中止し皮疹は軽快した。同一患者に抗TNF-α抗体製剤と抗IL–6受容体抗体による逆説的反応が出現するのはまれであり,文献的考察を加えて報告した。
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