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特集 アトピー性皮膚炎の役立つ最新情報
臨床例
アトピー性皮膚炎に対してデュピルマブ治療により生じた乾癬様皮疹
Psoriasiform dermatitis after treatment with dupilumab for atopic dermatitis
向井 秀樹
1
Hideki Mukai
1
1東邦大学医療センター大橋病院皮膚科
1Department of Dermatology, Toho University Ohashi Medical Center
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
デュピルマブ
,
乾癬様皮疹
,
逆説的反応
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
デュピルマブ
,
乾癬様皮疹
,
逆説的反応
pp.984-987
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003545
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・内因性のアトピー性皮膚炎(atopic dermatitis:AD)患者の症状が急速に悪化し,外用療法でコントロールできずデュピルマブ(Dup)を投与した.投与3カ月後にEASI 60を達成する.
・その後は,投与ごとに皮膚症状は悪化傾向を示す.紅斑上に点状で厚みのある粃糠性鱗屑を伴ったため,乾癬を疑い皮膚生検を施行する.組織像は乾癬型反応を呈する.
・IL-17阻害薬投与により皮疹は改善.投与3カ月目でPASI 90,6カ月目でPASI 100を達成する.
・内因性のAD患者に対しては,サイトカインバランスの変調により尋常性乾癬に移行する可能性があり,Dup投与に際して十分なインフォームドコンセントをとるべきである.
(「症例のポイント」より)
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