Japanese
English
症例
LIPH遺伝子変異を認めた先天性縮毛症/乏毛症の兄妹例
Autosomal recessive woolly hair/hypotrichosis with a mutation in LIPH
岡野 真理
1
,
川上 佳夫
1
,
鬼束 真美
2
,
下村 裕
2
,
森実 真
1
Mari OKANO
1
,
Yoshio KAWAKAMI
1
,
Mami ONITSUKA
2
,
Yutaka SHIMOMURA
2
,
Shin MORIZANE
1
1岡山大学学術研究院医歯薬学学域,皮膚科学分野(主任:森実 真教授)
2山口大学大学院医学系研究科,皮膚科学講座(主任:下村 裕教授)
キーワード:
LIPH
,
先天性縮毛症/乏毛症
Keyword:
LIPH
,
先天性縮毛症/乏毛症
pp.509-511
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004520
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4歳,女児。出生時より頭髪が疎で,生後6カ月頃から顕著になってきたため,精査加療目的に当科を受診した。頭髪全体に強い縮毛と乏毛を認め,特に前頭部から側頭部の乏毛が顕著であった。眉毛,睫毛,体毛は正常であった。8歳の兄にも同様の症状を認めた。2例とも遺伝子検査でLIPH遺伝子に創始者変異の1つであるミスセンス変異(c.736T>A,p.Cys246Ser)をホモ接合体で認め,非症候性の常染色体潜性先天性縮毛症/乏毛症と診断した。両親はともに同変異をヘテロで有する保因者であった。このタイプの先天性縮毛症/乏毛症は遺伝性毛髪疾患のなかでは患者数が多く,診断や治療法について認識しておく必要がある。
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