Japanese
English
症例
偏光顕微鏡が毛髪の形態観察に有用であった常染色体劣性縮毛症・乏毛症の1例
Autosomal recessive wooly hair/hypotrichosis for which polarization microscope was useful for observation of hair morphology
中川 裕愛
1
,
松原 章宏
1
,
下村 裕
2
,
村松 伸之介
1
Yua NAKAGAWA
1
,
Akihiro MATSUBARA
1
,
Yutaka SHIMOMURA
2
,
Shinnosuke MURAMATSU
1
1JA江南厚生病院,皮膚科(主任:村松伸之介医長)
2山口大学医学部附属病院,皮膚科(主任:下村 裕教授
キーワード:
常染色体劣性縮毛症・乏毛症
,
LIPH
,
ホスホリパーゼA1
,
LPA6
,
偏光顕微鏡
Keyword:
常染色体劣性縮毛症・乏毛症
,
LIPH
,
ホスホリパーゼA1
,
LPA6
,
偏光顕微鏡
pp.697-701
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002555
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2歳11カ月,女児。出生時より頭髪がやわらかく縮れていたため,当院を紹介受診した。眉毛,睫毛,体毛,歯牙および爪は正常であったが,頭髪は一定以上に伸長しない縮毛を呈していた。偏光顕微鏡所見では赤色部と青色部を交互に配列する縮毛の所見を認めたため常染色体劣性縮毛症・乏毛症を疑い,ダイレクトシークエンス法による遺伝子変異解析を行った。患児のLIPH遺伝子のエクソン6にミスセンス変異c.736T>A(p.Cys246Ser)をホモ接合型で認め,常染色体劣性縮毛症・乏毛症と診断した。今回われわれは,電子顕微鏡を所持しない施設における毛髪の形態学的鑑別診断の一助となる検査として,偏光顕微鏡による毛髪の検査を提案する。
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