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特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012
1.最近話題の皮膚疾患
縮毛とLIPH
Woolly hair and LIPH
下村 裕
1
Yutaka SHIMOMURA
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科遺伝性皮膚疾患研究室
1Laboratory of Genetic Skin Diseases,Niigata University Graduate School of Medical and Dental Sciences,Niigata,Japan
キーワード:
縮毛症
,
乏毛症
,
LIPH
,
LPA
,
LPAR6
Keyword:
縮毛症
,
乏毛症
,
LIPH
,
LPA
,
LPAR6
pp.32-35
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103246
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要約 縮毛症は,頭髪が過度に縮れることが特徴の先天性毛髪疾患の1つである.本症は,症候群に伴うタイプ(syndromic)と毛髪症状のみを呈するタイプ(non-syndromic)に大別される.近年,non-syndromicなタイプの先天性縮毛症の原因遺伝子が複数報告された.そのなかでも,日本人の本症患者には,lipase H(LIPH)遺伝子に共通の創始者変異が非常に高頻度で同定されることが判明した.LIPH遺伝子がコードする蛋白PA-PLA1αは,ホスファチジン酸から活性型の脂質であるリゾホスファチジン酸を合成する酵素であることから,毛包の分化・毛髪の成長における脂質伝達系の重要性が強く示唆される.
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