特集 毛髪関連疾患
臨床例
LIPH遺伝子に変異を有する先天性縮毛症/乏毛症の2例
加藤 陽一
1
,
大日 輝記
,
藤澤 章弘
,
谷岡 未樹
,
椛島 健治
,
下村 裕
,
宮地 良樹
1京都大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
ホモ接合体
,
変異
,
乏毛症
,
遺伝学的検査
,
先天性疾患
,
LIPH Protein
Keyword:
Homozygote
,
Genetic Testing
,
Hypotrichosis
,
Mutation
,
LIPH Protein, Human
pp.373-376
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015207723
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<症例のポイント>本邦における常染色体劣性縮毛症/乏毛症のほとんどは、phosphatidic acid-preferring phospholipase A1α(PA-PLA1α)をコードするlipase H(LIPH)遺伝子の変異を伴う。c.736T>Aおよびc.742C>Aの変異は非常に高頻度に認められ、本邦における創始者変異と考えられている。われわれはLIPH遺伝子にc.736T>Aホモ接合型変異を有する常染色体劣性縮毛症/乏毛症の2例を経験した。PA-PLA1αは毛髪の成長・分化に深く関与しており、そのシグナル伝達経路を標的とした本症の治療法開発が期待されている。
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