Japanese
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特集 薬疹
肺癌に対し施行した免疫チェックポイント阻害薬を含む化学療法中断2カ月後に中毒性表皮壊死症が出現した1例
Toxic epidermal necrolysis occurring two months after discontinuance of chemotherapy including immune checkpoint inhibitors for lung cancer
園村 真美
1
,
奥野 愛香
1
,
古川 福実
1
,
野溝 岳
2
Mami SONOMURA
1
,
Aika OKUNO
1
,
Fukumi FURUKAWA
1
,
Takashi NOMIZO
2
1高槻赤十字病院,皮膚科・美容皮膚科(主任:古川福実名誉院長・顧問,皮膚・形成外科センター長)
2同,呼吸器内科
キーワード:
免疫関連有害事象
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
中毒性表皮壊死症
Keyword:
免疫関連有害事象
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
中毒性表皮壊死症
pp.1471-1474
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004140
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78歳,男性。肺癌術後再発に対する免疫チェックポイント阻害薬を含む化学療法を中断した2カ月後に口唇びらん,前胸部紅斑が出現した。多形紅斑型薬疹を疑い薬剤を変更し,メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム125mgを投与するも全身に紅斑が拡大し水疱・びらんが出現した。病理組織検査や臨床所見から免疫関連有害事象の中毒性表皮壊死症と診断した。ステロイドパルス療法,免疫グロブリン大量静注療法,インフリキシマブを投与するも皮膚症状は増悪し,肺障害のため皮膚科受診15日目に死亡した。免疫チェックポイント阻害薬の中止後も免疫関連有害事象を発症する可能性があり,投与歴がある患者に皮膚症状が出現した際には免疫関連有害事象の可能性も念頭に置く必要がある。
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