Japanese
English
特集 見逃してはいけない薬疹
Topics
免疫チェックポイント阻害薬使用中に出現した皮疹の検討
Analysis of skin eruption related with immune checkpoint inhibitors.
八尋 知里
1
,
横山 大輔
1
,
川田 裕味子
1
,
高井 利浩
1
Chisato Yahiro
1
,
Daisuke Yokoyama
1
,
Yumiko Kawada
1
,
Toshihiro Takai
1
1兵庫県立がんセンター皮膚科
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象
,
湿疹
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象
,
湿疹
pp.98-103
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000001931
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はじめに
近年,抗PD-1抗体であるニボルマブおよびペンブロリズマブ,抗CTLA-4抗体であるイピリムマブ,抗PD-L1抗体であるアベルマブ,アテゾリズマブ,デュルバルマブなどの免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibiter:ICI)が開発,販売され,悪性黒色腫,非小細胞肺癌,腎細胞癌,ホジキンリンパ腫,頭頸部癌,胃癌,Merkel細胞癌といったさまざまな癌腫においてすでに保険承認されている.ICIの主な作用機序は,細胞傷害性T細胞を再活性化し腫瘍細胞を破壊する.これにより,腫瘍以外の全身の臓器に対しても,免疫関連有害事象(immune-related adverse event:irAE)をひきおこすことがあり,中でも皮膚障害は,もっとも頻度が高いirAEの1つである.
今回われわれは,当科で皮膚irAEと診断した患者を対象とし,臨床的な皮疹の種類に着目して検討を行ったため,その結果に文献的考察を加え報告する.
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