Japanese
English
症例
足底軟部明細胞肉腫の1例
Plantar clear cell sarcoma
杉本 映綺
1
,
日浦 梓
1
,
大熊 香織
1
,
上原 治朗
1
,
吉野 公二
1
,
後藤 啓介
2
,
元井 亨
2
Eiki SUGIMOTO
1
,
Azusa HIURA
1
,
Kaori OHKUMA
1
,
Jiro UEHARA
1
,
Koji YOSHINO
1
,
Keisuke GOTO
2
,
Toru MOTOI
2
1がん・感染症センター都立駒込病院,皮膚腫瘍科(主任:吉野公二部長)
2同,病理科
キーワード:
軟部明細胞肉腫
,
センチネルリンパ節生検
,
足底
,
CISH法
,
EWSR1遺伝子
Keyword:
軟部明細胞肉腫
,
センチネルリンパ節生検
,
足底
,
CISH法
,
EWSR1遺伝子
pp.400-404
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003831
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51歳,男性。初診2年前に左足底の皮下結節を自覚した。前医で良性疾患として摘出したが,悪性黒色腫と診断され当科を紹介受診した。初診時,創部周辺に充実性の皮下結節が残存していた。病理組織学的には真皮から皮下脂肪織にかけて好酸性で豊富な細胞質をもつ紡錘形の腫瘍細胞が充実性胞巣状に増殖し,核は均一な卵円形で,明瞭な核小体を有していた。核分裂像を少数認め,胞巣内には多核巨細胞も散見された。免疫染色では,メラノサイトマーカーが陽性であり,悪性黒色腫との鑑別が問題となったが,CISH法でEWSR1遺伝子再構成が認められ明細胞肉腫と診断した。悪性黒色腫との鑑別が難しい症例に対しては,特異的融合遺伝子の検出が有用である。
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