Japanese
English
臨床経験
両側足底部線維腫症の1例
Bilateral Plantar Fibromatosis: A Case Report
成島 勝之助
1
,
冨地 信和
1
,
加藤 良平
1
,
矢川 寛一
1
,
一戸 貞文
2
,
阿部 正隆
2
Katsunosuke Narishima
1
1岩手医科大学第一病理学教室
2岩手医科大学整形外科
1Iwate Medical University Department of Pathology 1
キーワード:
両側
,
bilateral
,
足底
,
plantar
,
線維腫症
,
fibromatosis
,
レダーホース病
,
Ledderhose's disease
,
デュプイトレン拘縮
,
Dupuytren's contracture
Keyword:
両側
,
bilateral
,
足底
,
plantar
,
線維腫症
,
fibromatosis
,
レダーホース病
,
Ledderhose's disease
,
デュプイトレン拘縮
,
Dupuytren's contracture
pp.1379-1382
発行日 1986年12月25日
Published Date 1986/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907529
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抄録:症例は61歳女性で,数年前より両側足底部に腫瘤があったが放置していたところ,増大傾向がみられたため某医受診し,手術を奨められ昭和60年3月岩手医大整形外科に来院した.受診時右2×2cm,左1×1cmの腫瘤を触知したが,発赤・熱感・足趾の運動障害はみられなかった.昭和60年6月同部の腫瘤切除を行ったが,周囲との癒着は認められなかった.肉眼的には両側とも足底腱膜に一致して腫瘤を認め,割面は灰白色を呈しており,組織学的に腫瘤の周辺部は豊富な膠原線維からなり,中心部では紡錘形の細胞成分の密な部分がみられた.
以上より両側足底部に同時期に発生したDupuytren型線維腫症いわゆるLedderhose病と診断した.また,Luckの分類ではinvolutional stageに相当する像と思われた.本邦では足底部のDupuytren型線維腫症の報告は少なく,若干の文献的考察を加えて報告する.
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