Japanese
English
特集 真菌症
下腿に多発性の皮膚潰瘍を生じた皮膚クリプトコッカス症の1例
Cutaneous cryptococcosis with multiple ulcers on the lower legs
鵜飼 佳子
1
,
岡田 一真
1
,
大西 正人
2
,
水田 寛郎
3
,
和田 広
4
,
野上 毅
5
,
清水 馨
6
,
大和田 晴香
6
,
藤本 志乃
7
,
山口 明彦
7
,
加藤 威
7
,
中西 健史
7
,
田中 俊宏
7
,
藤本 徳毅
7
Yoshiko UKAI
1
,
Kazuma OKADA
1
,
Masato OONISHI
2
,
Hiroo MIZUTA
3
,
Hiroshi WADA
4
,
Takeshi NOGAMI
5
,
Kaoru SHIMIZU
6
,
Haruka OOWADA
6
,
Shino FUJIMOTO
7
,
Akihiko YAMAGUCHI
7
,
Takeshi KATO
7
,
Takeshi NAKANISHI
7
,
Toshihiro TANAKA
7
,
Noriki FUJIMOTO
7
1東近江総合医療センター,皮膚科(主任:鵜飼佳子医長)
2同,循環器内科
3同,消化器内科
4同,呼吸器内科
5同,研究検査科
6滋賀医科大学,検査部細菌検査室
7同,皮膚科(主任:藤本徳毅教授)
キーワード:
多発下腿潰瘍
,
皮膚クリプトコッカス症
,
副腎皮質ステロイド薬内服
,
続発性
Keyword:
多発下腿潰瘍
,
皮膚クリプトコッカス症
,
副腎皮質ステロイド薬内服
,
続発性
pp.184-187
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003763
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79歳,女性。特発性器質化肺炎に対してプレドニゾロン5mg内服中であった。心不全の悪化があり入院加療中に左下腿に腫脹,痛み,潰瘍を伴ってきた。当初は外傷性潰瘍などを疑ったが,潰瘍が多発してきたため皮膚生検を施行したところ酵母様の真菌が多数認められた。真菌培養検査については膿汁の遠心分離を行うことで培養に成功し,診断に至った。フルコナゾールによる内服加療を行い潰瘍は治癒した。皮膚クリプトコッカス症は多彩であり,臨床的に皮疹のみで診断することは難しい。高齢者や基礎疾患による副腎皮質ステロイド薬使用者で皮膚潰瘍を生じた場合には,真菌・抗酸菌の十分な検索や病理組織検査の速やかな施行が必要である。
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