Japanese
English
症例報告
原発性皮膚クリプトコッカス症の1例
A case of primary cutaneous cryptococcosis
森 聖
1
Hijiri MORI
1
1名鉄病院皮膚科
1Division of Dermatology, Meitetsu Hospital, Nagoya, Japan
キーワード:
皮膚クリプトコッカス症
,
原発性
,
皮膚生検
,
イトラコナゾール
,
免疫不全
Keyword:
皮膚クリプトコッカス症
,
原発性
,
皮膚生検
,
イトラコナゾール
,
免疫不全
pp.261-264
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205020
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要約 80歳,女性.基礎疾患に関節リウマチあり.ステロイドと免疫抑制剤内服中.初診の1か月前から左前腕に一部丘疹を伴う浸潤性紅斑が出現した.生検病理組織所見で深在性真菌症が疑われ,Grocott染色,PAS染色で陽性の菌体要素がみられた.組織の真菌培養にてCryptococcus neoformansと同定した.血中クリプトコッカス抗原も512倍以上と陽性であった.肺病変 中枢神経病変などはみられず,原発性皮膚クリプトコッカス症と診断した.イトラコナゾール100mg/日を2か月内服にて前腕の紅斑は軽快したが,前腕の丘疹が再燃してきたため,イトラコナゾール200mg/日へ増量したところ略治した.露出部に浸潤性紅斑を見た場合深在性真菌症も鑑別に入れ,皮膚生検,組織真菌培養を積極的に施行すべきと考える.
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