Japanese
English
症例
播種性クリプトコッカス症の1例
Disseminated Cryptococcosis
有馬 亜衣
1
,
小川 浩平
1
,
宮川 史
1
,
浅田 秀夫
1
Ai ARIMA
1
,
Kohei OGAWA
1
,
Fumi MIYAGAWA
1
,
Hideo ASADA
1
1奈良県立医科大学附属病院,皮膚科(主任:浅田秀夫教授)
キーワード:
皮膚クリプトコッカス症
,
播種性クリプトコッカス症
,
免疫抑制
Keyword:
皮膚クリプトコッカス症
,
播種性クリプトコッカス症
,
免疫抑制
pp.1965-1969
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002317
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
73歳,男性。多発性形質細胞腫のため抗癌剤療法中に顔面や頸部に結節が出現し増大した。病理組織学的には真皮内に化膿性肉芽腫性炎症と小型の胞子を多数認めた。PAS染色とGrocott染色で菌要素が染色され,その莢膜はアルシアン青とムチカルミンに染色された。また気管支擦過物,十二指腸病変部位の生検標本にて特殊染色でクリプトコッカスを検出した。血中クリプトコッカス抗原値は高値であった。喀痰培養検査でCryptococcus neoformansが単離された。以上より播種性クリプトコッカス症と診断し,フルコナゾールで治療を開始後,病変は改善した。免疫抑制中の患者に結節や潰瘍などを認めた際は,深在性真菌症を鑑別にあげ精査をする必要がある。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.