Japanese
English
症例報告
自己免疫性溶血性貧血を伴った好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
A case of eosinophilic granulomatosis with polyangiitis complicated by autoimmune hemolytic anemia
西川 絢子
1
,
藤本 徳毅
1
,
寺村 和也
1
,
加藤 威
1
,
中西 健史
1
,
田中 俊宏
1
,
木藤 克之
2
Junko NISHIKAWA
1
,
Noriki FUJIMOTO
1
,
Kazuya TERAMURA
1
,
Takeshi KATO
1
,
Takeshi NAKANISHI
1
,
Toshihiro TANAKA
1
,
Katsuyuki KITO
2
1滋賀医科大学皮膚科
2滋賀医科大学血液内科
1Department of Dermatology, Shiga University of Medical Science, Otsu, Japan
2Dpartment of Hematology, Shiga University of Medical Science, Otsu, Japan
キーワード:
自己免疫性溶血性貧血
,
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
Keyword:
自己免疫性溶血性貧血
,
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
pp.147-150
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205950
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要約 35歳,男性.体幹に浮腫性紅斑を生じ,その後に発熱や四肢のしびれを自覚し当院を紹介受診した.血液検査で好酸球増多を認め,アレルギー性鼻炎の既往,下痢や末梢神経障害など血管炎に伴う症状から好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と診断した.経過中に著明な貧血の進行があり,精査のため入院となった.Coombs試験が直接・間接ともに陽性であり,自己免疫性溶血性貧血と診断した.プレドニゾロン内服により両疾患の改善が得られたが,神経障害の改善には免疫グロブリン大量静注療法が必要であった.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症に肺胞出血や消化管出血による貧血を合併した報告は散見されるが,自験例では自己免疫性溶血性貧血を合併した.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症に合併する貧血は出血性のみではなく溶血性の可能性もあり,注意が必要である.
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