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特集 真菌症
Microsporum canisによる乳児のケルスス禿瘡の1例
Kerion celsi in an infant due to Microsporum canis
森 智史
1
,
鈴木 利宏
1
,
井川 健
1
Satoshi MORI
1
,
Toshihiro SUZUKI
1
,
Ken IGAWA
1
1獨協医科大学,皮膚科学教室(主任:井川 健教授)
キーワード:
Microsporum canis
,
ケルスス禿瘡
,
乳児
,
頭部白癬
Keyword:
Microsporum canis
,
ケルスス禿瘡
,
乳児
,
頭部白癬
pp.163-166
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003758
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生後8カ月の乳児。初診時,頭頂部に脱毛斑を伴うびらんを認めていた。当院受診までの治療経過でステロイド外用薬や抗真菌外用薬を使用されるも難治であったことや,自宅で捨て猫を含む計6匹の猫を飼育していたことから,当初よりケルスス禿瘡を疑い診察にあたった。KOH直接検鏡や真菌培養,PCR法による遺伝子解析を行い,Microsporum canisによるケルスス禿瘡と診断した。小児科医と連携し,イトラコナゾール(イトリゾール®)5mg/kgの内服を開始した。計8週間内服を継続し,治癒した。ケルスス禿瘡の乳児例はまれであるが,明確なガイドラインの策定が望まれる。
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