Japanese
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特集 免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象(irAE)
有棘細胞癌との鑑別を要したペムブロリズマブによる肥大型扁平苔癬の1例
Hypertrophic lichen planus due to pembrolizumab that required differentiation from squamous cell carcinoma
秋山 佑子
1
,
久住 藍
1
,
髙崎 侑子
1
,
永井 幸司郎
1
,
尾松 淳
1
,
三宅 知美
1
,
宮川 卓也
1
,
日向 宗利
2
,
名和 純一
2
,
田中 麻理子
2
,
池村 雅子
2
,
佐藤 伸一
1
Yuko AKIYAMA
1
,
Ai KUZUMI
1
,
Yuko TAKASAKI
1
,
Kojiro NAGAI
1
,
Jun OMATSU
1
,
Tomomi MIYAKE
1
,
Takuya MIYAGAWA
1
,
Munetoshi HINATA
2
,
Junichi NAWA
2
,
Mariko TANAKA
2
,
Masako IKEMURA
2
,
Shinichi SATO
1
1東京大学医学部附属病院,皮膚科(主任:佐藤伸一教授)
2東京大学大学院医学系研究科,人体病理学・病理診断学
キーワード:
ペムブロリズマブ
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象
,
肥大型扁平苔癬
,
有棘細胞癌
Keyword:
ペムブロリズマブ
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象
,
肥大型扁平苔癬
,
有棘細胞癌
pp.34-39
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003712
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69歳,女性。当科初診2カ月前,歯肉癌の再発に対し当院歯科口腔外科でペムブロリズマブを開始した。初回投与1週間後より両下腿に数mm大の紅斑が出現し,著明な角化を伴って増大,増数したため当科を紹介初診した。初回皮膚生検で有棘細胞癌に類似した組織像を認めたが,臨床像と合わず再生検を施行した。有棘細胞癌様の所見のほか,扁平苔癬様の組織像も認められ,臨床経過と併せてペムブロリズマブによる免疫関連有害事象の肥大型扁平苔癬と診断した。ペムブロリズマブ中止,プレドニゾロン内服にて皮疹は改善した。ペムブロリズマブによる肥大型扁平苔癬の報告は本邦初である。悪性腫瘍との鑑別が方針決定のために重要であることから,考察を加え報告した。
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