Japanese
English
特集 薬疹・薬物障害
抗PD-1抗体(ペムブロリズマブ)による扁平苔癬型薬疹の1例
Lichenoid drug eruption induced by pembrolizumab
山口 祐子
1
,
石川 武子
1
,
鎌田 昌洋
1
,
大西 誉光
1
,
渡邊 清高
2
,
望月 眞
3
,
笹島 ゆう子
3
,
多田 弥生
1
Yuko YAMAGUCHI
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Kiyotaka WATANABE
2
,
Makoto MOCHIZUKI
3
,
Yuko SASAJIMA
3
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部,皮膚科学講座(主任:多田弥生教授)
2同,腫瘍内科
3同,病理
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
抗PD-1抗体
,
ペムブロリズマブ
,
扁平苔癬型薬疹
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
抗PD-1抗体
,
ペムブロリズマブ
,
扁平苔癬型薬疹
pp.1182-1186
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003373
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77歳,男性。肺癌にてペムブロリズマブ初回投与1週後に,体幹に自覚症状のない皮疹が生じ,再投与のたびに繰り返した。11回目投与後に体幹に鱗屑を伴う類円形紅斑,手背に浸潤を伴う暗赤色の扁平隆起性紅斑,下口唇に楕円形のびらんが出現した。12回目に手背の皮疹は拡大融合,両下腿と足部に同様の皮疹が新生しびらん化したため,痛みによる日常動作が制限された。頰粘膜に白色レース状びらんがみられた。病理所見では表皮が鋸歯状に肥厚し,基底層の液状変性と表皮直下の密なリンパ球浸潤がみられた。被疑薬を中止しプレドニゾロン30mg/日内服で皮疹は軽快した。免疫チェックポイント阻害薬の皮膚障害は,比較的重症な経過をとる症例があり注意を要する。
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