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特集 免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象(irAE)
ペムブロリズマブ中止後に発症した水疱性類天疱瘡の1例
Bullous pemphigoid that developed after discontinuation of pembrolizumab
林 隆晶
1
,
北島 麻耶子
1
,
石井 賢太郎
1
,
足立 真
1
Takaaki HAYASHI
1
,
Mayako KITAJIMA
1
,
Kentaro ISHII
1
,
Makoto ADACHI
1
1関東労災病院,皮膚科(主任:足立 真部長)
キーワード:
ペムブロリズマブ
,
抗PD-1抗体
,
水疱性類天疱瘡
,
免疫関連有害事象
Keyword:
ペムブロリズマブ
,
抗PD-1抗体
,
水疱性類天疱瘡
,
免疫関連有害事象
pp.25-28
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003710
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82歳,女性。左上顎歯肉癌(cStage ⅣB)に対してペムブロリズマブの投与を2020年10月~2021年3月に7コース施行した。2021年5月より四肢,体幹に浸潤性の紅斑および緊満性水疱を認め,血中抗BP180抗体価が1,000U/ml以上と上昇した。生検像で表皮下水疱を認め蛍光抗体直接法でIgGおよびC3が表皮真皮境界部に線状に沈着していた。以上からペムブロリズマブ中止後に発症した水疱性類天疱瘡と診断した。プレドニゾロン0.5mg/kg/日の内服で2カ月後には紅斑や水疱の新生がなくなり,3カ月後にはほぼ軽快した。抗PD-1抗体による水疱性類天疱瘡の発症は薬剤投与中であることが多いが,薬剤中止後に発症する可能性もあり,それを考慮して診療する必要がある。
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