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特集 水疱症
肺癌に対するペムブロリズマブ投与中に発症した水疱性類天疱瘡の1例
Bullous pemphigoid during pembrolizumab therapy for lung cancer
竹内 瑞希
1
,
高村 さおり
1
,
寺木 祐一
1
,
福田 知雄
1
Mizuki TAKEUCHI
1
,
Saori TAKAMURA
1
,
Yuichi TERAKI
1
,
Tomoo FUKUDA
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
ペムブロリズマブ
,
抗PD-1製剤
,
免疫関連有害事象
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
ペムブロリズマブ
,
抗PD-1製剤
,
免疫関連有害事象
pp.27-31
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003041
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74歳,男性。肺腺癌に対してペムブロリズマブ投与を開始し,11週後の3回目投与後より両手掌に水疱が出現した。4回目投与後より,体幹,四肢,口腔内にも水疱が拡大した。抗BP180抗体陽性,病理組織学的に好酸球浸潤を伴う表皮下水疱を呈し,蛍光抗体直接法では表皮基底膜部にIgG,C3沈着を認め,水疱性類天疱瘡と診断した。ペムブロリズマブ投与を中止し,ミノサイクリン塩酸塩,ニコチン酸アミドの内服,ステロイド外用にて皮疹は消退した。ペムブロリズマブ中止1年5カ月後の現在まで,肺癌は増悪なく落ち着いている。抗PD-1製剤関連の水疱性類天疱瘡は薬剤開始後遅発性に発症し,また,その出現は抗腫瘍効果と関連する可能性が示唆された。
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