Japanese
English
症例
タクロリムス水和物軟膏が奏効した高齢発症のTufted Angiomaの1例
Late-onset tufted angioma successfully treated with tacrolimus ointment
林 隆晶
1
,
北島 麻耶子
1
,
石井 賢太郎
1
,
杉江 瑠美
1
,
足立 真
1
Takaaki HAYASHI
1
,
Mayako KITAJIMA
1
,
Kentaro ISHII
1
,
Rumi SUGIE
1
,
Makoto ADACHI
1
1関東労災病院,皮膚科(主任:足立 真部長)
キーワード:
tufted angioma
,
cannonball appearance
,
タクロリムス水和物軟膏
,
高齢発症
Keyword:
tufted angioma
,
cannonball appearance
,
タクロリムス水和物軟膏
,
高齢発症
pp.2045-2048
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003649
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78歳,男性。1年前より左肘に紅斑を自覚した。初診時,左肘に90×50mm大の浸潤性紅色局面を認めた。生検標本の病理組織像では,真皮内に多数の房状の胞巣が散在しており,cannonball appearanceの像を呈していた。胞巣は,楕円形で大型の核を有するCD31陽性の血管内皮細胞様細胞より構成され,一部管腔を形成していた。腫瘍細胞に異型性はみられなかった。以上よりtufted angiomaと診断した。侵襲的な治療は希望されず,タクロリムス水和物軟膏の外用で経過をみたところ,2カ月後には紅斑の浸潤は減少し,色調も褐色調となった。高齢者へのタクロリムス水和物軟膏の外用例は過去に報告例がなかったが,ひとつの選択肢と考えられる。
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