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特集 免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象(irAE)
ニボルマブ・イピリムマブ併用療法での免疫関連有害事象による無菌性髄膜炎を発症した悪性黒色腫の1例
Malignant melanoma with aseptic meningitis due to immune-related adverse events of combination therapy with nivolumab and ipilimumab
名嘉眞 健太
1
,
武藤 一考
1
,
入江 研一
2
,
日高 元
3
,
谷脇 考恭
2
,
名嘉眞 武國
1
Kenta NAKAMA
1
,
Ikko MUTO
1
,
Kenichi IRIE
2
,
Gen HIDAKA
3
,
Takayuki TANIWAKI
2
,
Takekuni NAKAMA
1
1久留米大学医学部,皮膚科学教室(主任:名嘉眞武國主任教授)
2同,内科学講座神経内科
3日高大腸肛門クリニック,久留米市
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
転移性悪性黒色腫
,
免疫関連有害事象
,
無菌性髄膜炎
,
ニボルマブ・イピリムマブ併用療法
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
転移性悪性黒色腫
,
免疫関連有害事象
,
無菌性髄膜炎
,
ニボルマブ・イピリムマブ併用療法
pp.15-19
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003708
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58歳,女性。肛門原発悪性黒色腫,多発肝転移に対してニボルマブ・イピリムマブ併用療法を開始したところ,発熱,頭痛,両上肢不随意振戦が出現し,精査の結果,免疫関連有害事象無菌性髄膜炎と診断され,ステロイドパルス療法を開始した。その後,神経症状の改善を認め,ステロイド投与終了後も再燃なく経過している。造影CT検査では,標的病変は縮小を維持しており,免疫チェックポイント阻害薬は再開せずに現在経過観察中である。免疫チェックポイント阻害薬の登場により,進行期悪性黒色腫の治療成績は大きく向上したが,一方でさまざまな臓器に対する免疫関連有害事象を誘発することも明らかになっており,適切な診断と治療,治療後の管理が必要である。
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