BRAF・MEK阻害薬の標準投与による再発性有害事象のため間欠投与で病勢制御を得た悪性黒色腫の1例

Malignant melanoma in which disease was controlled with intermittent administration of BRAF and MEK inhibitors in order to avoid repeated adverse events caused by the standard administration the drugs

55歳，男性。初診28年前に右腹部に黒色斑が出現した。皮膚生検にて悪性黒色腫の診断となった。皮膚悪性腫瘍切除術，センチネルリンパ節生検後に右腋窩リンパ節郭清術を行った。術後，リンパ節転移が出現した。BRAF V600Eの変異を認め，ダブラフェニブ，トラメチニブを導入し，complete response（CR）を得た。血小板減少が生じ休薬にて血小板数は改善したが，再開に伴い再燃した。エンコラフェニブ，ビニメチニブへ変更したが再度血小板減少が生じ，眼障害とめまいのため中止した。その後ダブラフェニブ，トラメチニブを間欠投与し，血小板減少の制御，CR継続を得た。ダブラフェニブ，トラメチニブ間欠投与が有害事象制御に有用であり，貴重な症例と考え報告した。