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特集 悪性黒色腫
ニボルマブ・イピリムマブ併用療法初回投与後に無顆粒球症をきたした副鼻腔原発悪性黒色腫の1例
Sinonasal malignant melanoma complicated by agranulocytosis after the first administration of nivolumab and ipilimumab combination therapy
山本 紗由美
1
,
武藤 一考
1
,
小野 剛治
2
,
高木 真梨枝
1
,
名嘉眞 健太
1
,
名嘉眞 武國
1
Sayumi YAMAMOTO
1
,
Ikko MUTO
1
,
Takeharu ONO
2
,
Marie TAKAGI
1
,
Kenta NAKAMA
1
,
Takekuni NAKAMA
1
1久留米大学医学部,皮膚科学教室(主任:名嘉眞武國教授)
2同,耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室
キーワード:
悪性黒色腫
,
無顆粒球症
,
好中球減少
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
悪性黒色腫
,
無顆粒球症
,
好中球減少
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.295-299
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004452
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77歳,男性。副鼻腔原発悪性黒色腫に対しニボルマブ・イピリムマブ併用療法初回投与2カ月後に無顆粒球症,発熱性好中球減少症をきたした。免疫関連有害事象と判断しプレドニゾロン50mg/日内服とG-CSF,抗菌薬投与を行ったところ好中球増加を認め,プレドニゾロンを漸減終了したのちも再燃はみられなかった。その後の造影CTでprogressive disease判定であったが,以降の積極的な加療は希望されず緩和ケアへ移行した。免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象において無顆粒球症の報告は比較的まれだが致死率は0~23%との報告があり,適時の診断と治療が転帰に大きく影響するため定期的なモニタリングが必要になる。免疫関連有害事象としての無顆粒球症の発症メカニズムや危険因子は未だ明らかではなく,今後の症例の蓄積が待たれる。
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