Japanese
English
特集 膠原病
背部に発症した小児限局性強皮症の1例
A pediatric case of localized scleroderma on the back
水戸 綾子
1
,
伊藤 友章
1
,
堺 則康
1
,
大久保 ゆかり
1
,
原田 和俊
1
,
菊地 伊豆実
2
Ayako MITO
1
,
Tomonobu ITO
1
,
Noriyasu SAKAI
1
,
Yukari OKUBO
1
,
Kazutoshi HARADA
1
,
Izumi KIKUCHI
2
1東京医科大学病院,皮膚科(主任:原田和俊主任教授)
2哲学堂きくち皮膚科,東京都中野区
キーワード:
小児
,
限局性強皮症
Keyword:
小児
,
限局性強皮症
pp.2093-2096
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003668
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7歳,男児。約4年前から背部に径2cm大の褐色斑が存在していた。その後,色素脱失が出現し,皮疹が拡大傾向にあったため当院を紹介受診した。初診時,右上背部に拇指頭大の完全脱色素斑と,その近傍に径5cm大の不完全脱色素斑を認めた。病理組織所見では,表皮突起は消失しており,真皮全層で膠原線維の増生と膨化および血管周囲にリンパ球浸潤を認め,真皮の付属器は消失していた。以上の所見から小児の限局性強皮症と診断した。Very strong classのステロイド外用を行い9カ月で皮膚硬化は改善し,20カ月経過した現在も皮疹範囲の拡大はない。小児の背部に生じた限局性強皮症は比較的まれである。
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