Japanese
English
症例
乾癬性関節炎との鑑別を要した多中心性細網組織球症の1例
Multicentric reticulohistiocytosis needed to be differentiated from psoriatic arthritis
桑折 信重
1
,
白石 研
1
,
岩田 麻里
1
,
西原 克彦
1
,
宇都宮 亮
1
,
佐山 浩二
1
Nobushige KOHRI
1
,
Ken SHIRAISHI
1
,
Mari IWATA
1
,
Katsuhiko NISHIHARA
1
,
Ryo UTSUNOMIYA
1
,
Koji SAYAMA
1
1愛媛大学大学院医学系研究科,皮膚科学(主任:佐山浩二教授)
キーワード:
多中心性細網組織球症
,
乾癬性関節炎
,
骨シンチグラフィ
Keyword:
多中心性細網組織球症
,
乾癬性関節炎
,
骨シンチグラフィ
pp.2049-2053
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003650
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42歳,女性。当科初診2カ月前から指趾の関節痛を自覚した。1カ月前から頭部,顔面,腰背部に皮疹が出現した。前医で乾癬性関節炎を疑われ当科を紹介受診した。背部の紅色丘疹を生検し,真皮内に淡好酸性ですりガラス状の細胞質を有する多核巨細胞を多数認め,免疫染色はCD68(+),S-100(−),CD1a(−)であった。骨シンチグラフィでは多関節に左右対称の集積亢進を認め,多中心性細網組織球症と確定診断した。若年かつ関節症状の進行が速かったため,プレドニゾロン30mg/日,メトトレキサート8mg/週,アレンドロン酸ナトリウム35mg/週で加療を開始した。皮疹,関節痛は速やかに改善し,1カ月後に撮影した骨シンチグラフィで集積低下を確認でき,多中心性細網組織球症の病勢評価に有用であった。
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