Japanese
English
症例
上腕動脈閉塞を合併したIgG4関連涙腺炎
IgG4-related dacryoadenitis with brachial artery occlusion
武内 敦子
1
,
小野 さち子
1
,
荒井 利恵
1
Atsuko TAKEUCHI
1
,
Sachiko ONO
1
,
Rie ARAI
1
1大阪府済生会中津病院,皮膚科(主任:荒井利恵部長)
キーワード:
IgG4関連涙腺炎
,
眼瞼腫脹
,
上腕動脈閉塞
Keyword:
IgG4関連涙腺炎
,
眼瞼腫脹
,
上腕動脈閉塞
pp.2054-2057
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003651
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70歳台,女性。当科初診の3カ月前より両側上眼瞼の腫脹を自覚した。両側上眼瞼にやや硬性で境界不明瞭の皮下腫瘤を触れ,涙腺生検でIgG4陽性細胞を認めた。血清IgG4値上昇と併せ,IgG4関連涙腺炎と診断した。その後,患者希望により無治療経過観察を試みたが,両側上眼瞼腫脹の緩徐な増悪と血清IgG4値の上昇を認めた。ステロイド全身投与の検討中に,上腕動脈急性閉塞症を発症し,バイパス術およびプロスタグランジンE1製剤点滴加療を行うと,両側上眼瞼腫脹は消失し,血清IgG4値も正常化した。上腕動脈閉塞症治療後に上眼瞼腫脹も消失したことから,IgG4関連涙腺炎の腺外病変として,上腕動脈にIgG4関連動脈疾患が併発した可能性を考えた。
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