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特集 皮膚科領域における細菌・抗酸菌感染症の最新トピックス
症例報告
市販のハイドロコロイドドレッシング材を使用後に嫌気性菌を含む混合感染を合併した皮膚潰瘍の1例
Skin ulcer complicated by mixed infection including anaerobic bacteria after use of commercially available hydrocolloid dressing
川上 佳夫
1
,
吉原 由樹
2
,
相田 哲史
3
Yoshio KAWAKAMI
1
,
Yoshiki YOSHIHARA
2
,
Tetsushi AITA
3
1倉敷成人病センター,皮膚科,部長
2同,整形外科
3同,リウマチ膠原病センター
キーワード:
嫌気性菌感染症
,
湿潤療法
,
ハイドロコロイドドレッシング材
,
Prevotella intermedia
,
皮膚潰瘍
Keyword:
嫌気性菌感染症
,
湿潤療法
,
ハイドロコロイドドレッシング材
,
Prevotella intermedia
,
皮膚潰瘍
pp.1955-1958
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003627
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50歳,男性。関節リウマチに対してメトトレキサート,プレドニゾロン,イグラチモドを内服中であった。ベニヤ板による外傷後に生じた右下腿の皮膚潰瘍に対して,市販のハイドロコロイドドレッシング材で自己治療を行ったところ,創部から大量の排膿が認められた。細菌培養でStreptococcus agalactiae,Staphylococcus aureus,Prevotella intermediaを検出した。デブリードマン後にNPWTid(negative pressure wound therapy with instillation and dwelling)でwound bed preparationを行ってから,全層植皮術を施行し治癒した。現在の市販絆創膏は密封療法を基軸とするものが多く,従来の軟膏治療と比べると感染の危険性が高いため,適切な使用法について啓蒙していく必要がある。
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