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特集 角化症・炎症性角化症
アダリムマブが無効でセクキヌマブが奏効した毛孔性紅色粃糠疹の1例
Pityriasis rubra pilaris successfully treated with secukinumab
清水 知道
1
,
赤坂 江美子
1,2
,
松山 孝
1
Tomomichi SHIMIZU
1
,
Emiko AKASAKA
1,2
,
Takashi MATSUYAMA
1
1東海大学医学部付属八王子病院,皮膚科(主任:松山 孝教授)
2グレース皮膚科医院,八王子市
キーワード:
毛孔性紅色粃糠疹
,
セクキヌマブ
,
生物学的製剤
Keyword:
毛孔性紅色粃糠疹
,
セクキヌマブ
,
生物学的製剤
pp.1643-1646
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002884
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36歳,男性。初診の約4年前に乾癬様皮疹が出現した。1年前に紅皮症となった。皮膚生検にて角層に過角化と錯角化が交互にみられ,毛孔性角栓もあり,毛孔性紅色粃糠疹と診断した。ステロイド外用,活性型ビタミンD3製剤外用,エトレチナート内服,シクロスポリン内服で加療するも難治であった。高血圧症,腎機能障害,高尿酸血症,糖尿病,副腎機能低下,高カルシウム血症,尿路結石出現のため前治療を中止した。アダリムマブを開始するも改善しなかったが,セクキヌマブに変更後,紅斑は大部分消退した。毛孔性紅色粃糠疹に対して生物学的製剤の有効例が海外および本邦でも報告されている。セクキヌマブの報告はまだ少ないが,治療選択肢のひとつになり得ると考えられた。
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