Japanese
English
特集 真菌症
手背に生じた皮膚・皮下型プロトテコーシスの1例
Cutaneous protothecosis on dorsum of the hand
太田 瑞穂
1
,
徳山 道生
1
,
齋藤 麗子
1
,
澤村 美穂
1
,
清水 知道
1
,
近藤 章生
1
,
宮岡 雅
2
,
梶原 博
2
,
中村 直哉
2
,
岩佐 奈美
3
,
浅井 さとみ
4
,
馬渕 智生
1
Mizuho OTA
1
,
Michio TOKUYAMA
1
,
Reiko SAITO
1
,
Miho SAWAMURA
1
,
Tomomichi SHIMIZU
1
,
Akio KONDOH
1
,
Masashi MIYAOKA
2
,
Hiroshi KAJIWARA
2
,
Naoya NAKAMURA
2
,
Nami IWASA
3
,
Satomi ASAI
4
,
Tomotaka MABUCHI
1
1東海大学医学部専門診療学系,皮膚科学(主任:馬渕智生教授)
2東海大学医学部基盤診療学系,病理診断学
3東海大学医学部付属病院,臨床検査技術科
4東海大学医学部基盤診療学系,臨床検査学
キーワード:
プロトテコーシス
,
プロトテカ
,
Prototheca wickerhamii
,
ボリコナゾール
Keyword:
プロトテコーシス
,
プロトテカ
,
Prototheca wickerhamii
,
ボリコナゾール
pp.328-333
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002435
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75歳,男性。既往に間質性肺炎と糖尿病があり,プレドニゾロン15mg/日を内服している。右手背の紅斑,潰瘍を主訴に当科を受診した。初診時,右手背に浸潤性紅色局面と虫食い状の潰瘍を認めた。病理組織像でPAS染色およびGrocott染色で染色される桑実状・車軸状を呈する類円形細胞が散見され,微生物学的検査でPrototheca wickerhamiiと同定した。他臓器病変を認めず,皮膚・皮下型プロトテコーシスと診断した。ボリコナゾールを6カ月間内服し略治した。本症はまれな疾患ではあるが,免疫抑制患者やステロイド使用歴のある患者の難治性皮膚病変では本症も念頭に置く必要があり,周知すべき疾患だと考えた。
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