Japanese
English
症例
感染性膵壊死の結腸,後腹膜穿孔から生じた皮膚瘻の1例
Colocutaneous fistula associated with perforation of colon and retroperitoneum in a patient with infected pancreatic necrosis
冲津 成実
1
,
近藤 章生
1
,
澤村 美穂
1
,
清水 知道
1
,
徳山 道生
1
,
松山 孝
1,2
,
井野元 智恵
3
,
梶原 博
3
,
松井 絵里
4
,
馬渕 智生
1
Narumi OKITSU
1
,
Akio KONDOH
1
,
Miho SAWAMURA
1
,
Tomomichi SHIMIZU
1
,
Michio TOKUYAMA
1
,
Takashi MATSUYAMA
1,2
,
Chie INOMOTO
3
,
Hiroshi KAGIWARA
3
,
Eri MATSUI
4
,
Tomotaka MABUCHI
1
1東海大学医学部,専門診療学系皮膚科学(主任:馬渕智生教授)
2東海大学医学部付属八王子病院,皮膚科,臨床教授
3東海大学医学部,基盤診療学系病理診断学
4湘南ライフタウン診療所,藤沢市
キーワード:
膵炎
,
皮下結節性脂肪壊死症
,
瘻孔
Keyword:
膵炎
,
皮下結節性脂肪壊死症
,
瘻孔
pp.286-289
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003116
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76歳,女性。胆石性膵炎,感染性膵壊死のため初診の1カ月前まで当院消化器内科にて入院加療されていた。退院時存在していた左腰背部の紅色結節が初診の8日前に自壊し,排液を伴う潰瘍になった。左腰背部に3cm大の境界明瞭でポケット形成を伴う潰瘍を,左大転子部には10cm大の境界比較的明瞭で浸潤を触れる紅斑を認めた。潰瘍底に筋層間に続く瘻孔がみられた。排液は乳濁し食物残渣が混在,排液アミラーゼ4470IU/lと高値だった。CTで結腸皮膚瘻孔を確認した。当院消化器内科で保存的に加療されていたが,9日後に誤嚥性肺炎のため永眠した。膵炎を契機に生じた被包化壊死が破裂,結腸と後腹膜に穿孔をきたし皮膚瘻を形成するというまれな病態であった。
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