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特集 肉芽腫症
クラリスロマイシンが奏効した小児の顔面播種状粟粒性狼瘡の1例
Lupus miliaris disseminatus faciei in a child treated successfully with clarithromycin
荒尾 和哉
1
,
鈴木 琢
1
Kazuya ARAO
1
,
Taku SUZUKI
1
1横浜総合病院,皮膚科(主任:鈴木 琢部長)
キーワード:
顔面播種状粟粒性狼瘡
,
小児
,
クラリスロマイシン
Keyword:
顔面播種状粟粒性狼瘡
,
小児
,
クラリスロマイシン
pp.1623-1626
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003521
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12歳,男児。初診6カ月前に人中部と下顎に皮疹が出現し,拡大したため当科を受診した。口囲と下眼瞼に紅色丘疹の多発集簇を認めた。皮膚生検を施行し,病理組織像にて毛包周囲に類上皮細胞肉芽腫を認め,臨床症状・経過と合わせ,顔面播種状粟粒性狼瘡と診断した。クラリスロマイシンの内服投与を開始し,2カ月後に皮疹は消退傾向を示し,12カ月後に略治した。マクロライド系抗菌薬のもつT細胞活性抑制作用やマクロファージの増殖あるいは活性抑制作用が,皮脂や毛包内容物あるいは毛包囊腫に対する肉芽腫反応を抑制する一助になったと推測した。テトラサイクリン系抗菌薬と比べて副作用が少ないクラリスロマイシンは,特に小児例において有用と考えた。
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