Japanese
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特集 肉芽腫症
リュープロレリン酢酸塩の注射部位に生じた肉芽腫の2例
Two cases of injection-site granuloma due to leuprorelin acetate
寺田 瑞希
1
,
鈴木 利宏
1
,
林 周次郎
1
,
井川 健
1
Mizuki TERADA
1
,
Toshihiro SUZUKI
1
,
Shujiro HAYASHI
1
,
Ken IGAWA
1
1獨協医科大学病院,皮膚科学教室(主任:井川 健教授)
キーワード:
リュープロレリン酢酸塩
,
肉芽腫
Keyword:
リュープロレリン酢酸塩
,
肉芽腫
pp.1627-1630
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003522
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症例1:73歳,男性。前立腺癌に対してリュープロレリン酢酸塩(1カ月製剤より3カ月製剤へ変更)2回投与後に,皮下注射部位の腹部正中に鶏卵大の結節が1個出現した。症例2:81歳,男性,同薬剤(3カ月製剤より6カ月製剤へ変更)2回投与後に,皮下注射部位の左上腕に拇指頭大の結節が2個出現した。いずれも結節切除手術を行い,臨床経過と病理組織像からリュープロレリン酢酸塩の皮下注射により生じた肉芽腫の診断となった。今後,適応疾患の拡大や,新規薬剤である6カ月製剤の使用に伴う本症の増加が予想されるため,注射製剤部位に一致した皮下結節では本疾患を念頭に置き,悪性腫瘍皮膚転移などの鑑別を行うことが重要であると考える。
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