Japanese
English
特集 蕁麻疹・痒疹
スペイン製チョコレート摂取後に生じたコチニール色素によるアナフィラキシーの1例
Anaphylaxis caused by cochineal pigment after the ingestion of chocolate made in Spain
髙橋 沙希
1
,
山川 有子
2
,
茂木 いづみ
1
,
長島 真由美
1
,
向所 純子
1
,
池田 信昭
1
Saki TAKAHASHI
1
,
Yuko YAMAKAWA
2
,
Izumi MOTEKI
1
,
Mayumi NAGASHIMA
1
,
Junko MUKAIJO
1
,
Nobuaki IKEDA
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター,皮膚科(主任:池田信昭部長)
2山川皮ふ科,横浜市
キーワード:
コチニール色素
,
カルミン
,
カルミン酸
,
アナフィラキシー
,
チョコレート
Keyword:
コチニール色素
,
カルミン
,
カルミン酸
,
アナフィラキシー
,
チョコレート
pp.1487-1491
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003472
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38歳,女性。スペイン製チョコレート摂取後に眼周囲の瘙痒と腫脹が出現し,全身の蕁麻疹,嘔吐,下痢,呼吸困難を伴いアナフィラキシーと診断された。後日,精査目的で当科を受診した。持参したスペイン製チョコレートにはコチニール色素が含有されていた。プリックテストでコチニール色素抽出液が2+と陽性を示したが,不純蛋白を除いた精製品では陰性であり,コチニール色素のアナフィラキシーと診断した。また,コチニール色素に含まれる不純蛋白が原因と推察された。過去の報告ではコチニール色素アレルギーの多くがアナフィラキシーとして症状が出現しているが,近年,低アレルゲンコチニール色素の開発が進み,アナフィラキシー発症の減少が期待される。
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